単純性血管腫がレーザーで消えない!原因や成功させるポイントを解説
単純性血管腫をレーザーで治療したのに消えないと、効果がなかったのかほかの病気なのかなどと不安にかられます。
今回は単純性血管腫のレーザー治療で消えない原因や、レーザー治療を成功させるためのポイントを解説します。
単純性血管腫を消したい方、単純性血管腫が消えずに悩んでいる方は必見です。
単純性血管腫とは
単純性血管腫は男女を問わず1000人に3人の割合で発症する生まれつきの赤いあざです。
何らかの原因による血管形成の異常によって、皮膚の深いところに細い血管が増えて現れます。
境界線がはっきりとした平らなあざで、自然に消えることはありません。
成長に伴い面積が広がったり盛り上がったりすることがあり、なるべく早い治療を求められます。
こちらでも解説しています。併せてご覧ください。
単純性血管腫がレーザーで消えない原因
単純性血管腫はレーザーによる治療が推奨されています。手術などでも治療できますが、リスクが高いためです。
しかし、まれにレーザーで消えない場合があります。
- 施術回数が不足している
- 単純性血管腫の位置や深さとレーザーの設定にズレがある
- 皮膚に厚みがあり効果が実感できない
単純性血管腫がレーザーで消えない理由を解説します。
施術回数が不足している
施術回数が不足していると単純性血管腫は消えません。
1回の施術で色が消える割合は3割程度とされています。
深さや範囲、部位によって違いますが、施術回数が10回以上必要だったり、長期的に施術を継続する必要がある場合があります。
そのため、施術回数が少ないと薄くなっている実感が乏しい場合があります。
単純性血管腫の位置や深さとレーザーの設定にズレがある
単純性血管腫の位置や深さがレーザー治療に対して適切でないと、消えなかったり色が残ったりする場合もあります。
深い、または範囲が広い場合はレーザーの光が届かないことがあります。また、下肢は効果が出にくい可能性があります。
皮膚に厚みがあり効果が実感できない
皮膚に厚みがあると効果が弱くなり治療に時間がかかるため、効果が実感できないことがあります。
乳幼児の時期は皮膚が薄くレーザーの光が届きやすいですが、成長に伴い皮膚が厚みを増すとレーザーの光が届きにくくなります。
特に下肢や手のひら、足の裏などは皮膚が厚い部位のため、幼少期の皮膚が薄いうちに治療を始めることをおすすめします。
単純性血管腫のレーザー治療を成功させるためのポイント
単純性血管腫はレーザーでの治療が推奨されていますが、薄くなりにくい場合もあります。
レーザー治療を成功させるためのポイントを解説します。
- 適切な施術間隔と回数を守って治療する
- 幼少期の早いうちに治療を始める
単純性血管腫がレーザーで消えないと悩む前に読んでみてください。
適切な施術間隔と回数を守って治療する
単純性血管腫のレーザー治療を成功させるには、適切な施術間隔と回数を守って行うことが大切です。
レーザー治療は適切な施術間隔で継続して行うことで効果が持続されます。また、効果は少しずつ現れるため、繰り返し施術を行う必要があるのです。
施術間隔が長いとレーザーの効果が続きません。逆に施術間隔が短いと肌トラブルが起きるリスクが高く、改善するまでレーザー治療を受けられなくなります。
レーザー治療を成功させたいなら、施術間隔を守り適切な回数で行いましょう。
3ヶ月おきに照射が可能ですので定期的に通院してください。
施術の間隔については、こちらでも解説しています。併せてご覧ください。
幼少期の早いうちに治療を始める
単純性血管腫のレーザー治療を成功させたいなら、早いうちに治療を始めましょう。
成長に伴い単純性血管腫の治療は難しくなります。
- 皮膚が厚みを増しレーザーが効きにくくなる
- 血管腫が盛り上がり出血しやすくなる
- 面積が広くなり時間がかかるようになる
また、大人になってから治療をすると代謝や回復に時間がかかり、消えないリスクも高まります。
単純性血管腫を消すなら、幼少期のうちに治療を始めましょう。
単純性血管腫治療のよくある質問
単純性血管腫のレーザー治療でよくある質問です。
疑問や不安がある方は確認してみましょう。
単純性血管腫のレーザー治療後の紫斑が消えない。これは?
単純性血管腫のレーザー治療後の紫斑(赤紫色)は消えるのに時間がかかります。
紫斑は施術の効果が現れていることの証で通常の反応のため、心配はいりません。
レーザーの光が出る部分の形に赤みが増し、まだら模様になることもあります。
個人差によって違いますが1〜2週間で薄くなっていきます。
単純性血管腫が消えない場合、何回まで保険適用される?
こどもの単純性血管腫の場合、保険適用の回数に制限はありません。10回以上治療してあざが残っている場合でも保険が適用されます。
保険以外にも小学校入学前の乳幼児であればこども医療費助成制度の申請・手続きを行うことで自己負担額を減らすことが可能です。
東京23区は高校生まで自己負担額なく、無料で治療が受けられます。
レーザー治療で単純性血管腫が消えない場合でも、金銭的な負担が抑えられます。
単純性血管腫が深くレーザーで消えない場合のほかの治療法は?
単純性血管腫が深くレーザーで消えないときは、他の治療もありますが手術や薬での治療も可能です。
しかし、傷跡が残るなどのリスクがあります。
推奨されているレーザーで消せない深さにある場合のみ、ほかの治療法を検討しましょう。
単純性血管腫のレーザー治療ならクリニック茗荷谷へ
単純性血管腫がレーザーで消えない原因は位置や深さ、施術回数の不足などが原因です。
施術回数を増やしたり少しでも早く治療を始めたりすることで改善が期待できます。
単純性血管腫のレーザー治療なら、皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷にご相談ください。子どものあざ治療に特化し、悩みに応じた解決法を提案してくれますよ。
記事監修者プロフィール
院長杉本 貴子
Sugimoto Atsuko
- 経歴
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- お茶の水女子大学附属高等学校 卒業
- 獨協医科大学 卒業
- 国立国際医療研究センター 初期研修
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 助教
- 皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷 院長
【関連病院】
- 東京美容医療クリニック
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 非常勤講師
- 資格
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- 医学博士
- 日本形成外科学会 専門医
- 日本形成外科学会レーザー 分野指導医
- 日本抗加齢医学会 学会認定専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- GSK社 重度腋窩多汗症ボトックス 認定医
- アラガン社 ボトックス・ヒアルロン酸 認定医
- クールスカルプティング 認定医