異所性蒙古斑の発症は妊娠中の行動が原因?発症の原因と治療法を解説
異所性蒙古斑は、いわゆる青あざに分類され、お尻以外に現れた蒙古斑です。
顔や手足など目立つ部位に発症することも多く、妊娠中の行動が原因ではないのかと自分を責めてしまうお母様もいらっしゃいます。
この記事では異所性蒙古斑の発症は妊娠中の行動と関係があるのかについてお話しします。
治療法についても解説するため、異所性蒙古斑で悩んでいる方は最後まで読んでみてください。
異所性蒙古斑と妊娠の関係
異種性蒙古斑は、お尻に現れる蒙古斑がそれ以外の部位にできたものです。
蒙古斑は生後1週間〜1カ月で赤ちゃんのお尻に現れる青いあざです。通常の蒙古斑は黄色人種や黒色人種のほぼ100%に出現します。
顔や手足、おなかなどのほかの部位に蒙古斑が現れることもあり、これを異所性蒙古斑と言います。
異所性蒙古斑が発症する割合は100人に4〜8人と多いです。
異所性蒙古斑が発症する原因
異所性蒙古斑が発症する原因は、はっきりしていません。
赤ちゃんがおなかにいるとき、メラノサイトが真皮層から表皮に移動します。しかし、何らかの理由で真皮層に残り、現れたのが蒙古斑や異所性蒙古斑です。
メラノサイトが真皮層に残る理由はわかっていません。発達過程の異常や遺伝などが原因と言われていますが、医学的に立証されていない状態です。
異所性蒙古斑が現れる理由は不明ですので、お母様は自分を責めないでくださいね。
こちらでも解説しています。併せてご覧ください。
妊娠中の生活習慣が異所性蒙古斑に与える影響
妊娠中の生活習慣が異所性蒙古斑に与える影響についても認められていません。
関係があると考えられているのは食生活です。栄養が不足したり栄養バランスが悪かったりすると、胎児の発達に影響がでます。
しかし、妊娠中の食生活の乱れによって異所性蒙古斑が現れるという医学的根拠はなく、はっきりとわかっていないのが現状です。
妊娠中のホルモンが異所性蒙古斑に与える影響
妊娠中のホルモンの影響によって異所性蒙古斑が発症するということも認められていません。
妊娠中はシミやそばかすが出来やすいです。女性ホルモンが増えてメラノサイトが活性化し、メラニンが過剰に生成されるためです。
しかし、母体のメラニン色素がおなかの赤ちゃんに影響を与えるという医学的根拠はありません。
そのため妊娠中のホルモンが異所性蒙古斑に影響するとは言えないのです。
異所性蒙古斑を放置すると?
異所性蒙古斑は色が薄ければ自然と消えることが多いです。
面積が広がったり色が濃くなったりするなどの変化はありませんが、体の成長に伴い皮膚が引き伸ばされて薄くなることもあります。
6〜8歳くらいまでには消えることが多いですが、お尻の蒙古斑よりも色が濃いものや面積が大きいものは成人しても残りやすいです。
また、目立つ部分にある蒙古斑は成長に伴い周囲の視線などが気になり、精神的に負担がかかる場合もあります。
放置しても問題はありませんが、一度きちんと診てもらい治療するかどうか検討することをおすすめします。
クリニック茗荷谷の異所性蒙古斑の治療法
クリニック茗荷谷では「QプラスR」というQスイッチ付きルビーレーザーで異所性蒙古斑の治療を行います。
レーザーの熱で異所性蒙古斑の元であるメラニンを破壊し治療するしくみです。
メラニンに吸収されやすいルビーレーザーを使用するため皮膚への影響が少なく、赤ちゃんのデリケートな肌でも使用できます。
「妊娠中の行動に問題があったのではないか」「遺伝ではないのか」などと悩む前に、クリニックに相談してみましょう。
【治療の経過写真】
こちらで見られます。併せてご覧ください。
異所性蒙古斑の治療回数
異所性蒙古斑の治療は長くかかります。
レーザーを照射したあとに起こる色素脱失などの現象が3カ月経過しても続いていることが多いためです。
回数 | 間隔 | 期間 |
---|---|---|
2~5回 | 3~6カ月 | 約2年 |
※正確な施術間隔は医師と相談してください。
施術の回数は少ないですが完治には時間がかかるため、記憶に残りにくい0歳のうちから治療を始めましょう。
異所性蒙古斑でよくある質問
異所性蒙古斑に関するよくある質問です。疑問や不安がある方は確認してみましょう。
異所性蒙古斑は何歳から治療できる?
レーザーによる異所性蒙古斑治療は赤ちゃんの頃から行えます。
異所性蒙古斑を治療するなら早期治療がおすすめですが、急ぐ必要はありません。放置しても変化はなく、成長に伴い薄くなることもあるからです。
しかし、レーザーによる治療は痛みがあります。
赤ちゃんの頃から治療をすると記憶に残りにくいほか、皮膚が薄くレーザーも効きやすいです。
異所性蒙古斑と青色母斑の違いは?
青色母斑は異所性蒙古斑と違い、多少の盛り上がりと硬い感触が特徴です。
見た目や発症部位は似ていますが触った感じが違います。ご自身で判断をせず、クリニックで診てもらいましょう。
乳幼児の異所性蒙古斑の治療で注意することは?
乳幼児の異所性蒙古斑を治療するなら、子供の治療に特化したクリニックを選ぶことが大切です。
乳幼児は皮膚の厚さが大人の約半分くらいです。大人と同じように治療をするとやけどなどの肌トラブルのリスクがあります。
異所性蒙古斑の治療は一般的には皮膚科や美容皮膚科です。
しかし、小児科と連携している総合病院や子どものあざ治療に特化した病院の方が、ご両親にも配慮した治療を受けられます。
異所性蒙古斑を治療するならクリニック茗荷谷へ
異所性蒙古斑の原因が妊娠中にあるかどうかはわかっていません。
食生活や生活習慣、ホルモンなどによる異所性蒙古斑の発症は医学的に証明されていないからです。
自分のせいだと不安になることはありません。[marker-y]100人に4〜8人というある程度の割合で発症しますし、治療法もあります。
異所性蒙古斑の治療は、皮ふと子供のあざクリニック茗荷谷へご相談ください。
記事監修者プロフィール
院長杉本 貴子
Sugimoto Atsuko
- 経歴
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- お茶の水女子大学附属高等学校 卒業
- 獨協医科大学 卒業
- 国立国際医療研究センター 初期研修
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 助教
- 皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷 院長
【関連病院】
- 東京美容医療クリニック
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 非常勤講師
- 資格
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- 医学博士
- 日本形成外科学会 専門医
- 日本形成外科学会レーザー 分野指導医
- 日本抗加齢医学会 学会認定専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- GSK社 重度腋窩多汗症ボトックス 認定医
- アラガン社 ボトックス・ヒアルロン酸 認定医
- クールスカルプティング 認定医