単純性血管腫はレーザー治療が効果的!自然には消えないことが多い
単純性血管腫は生まれつきの赤あざのひとつで、顔や首、うなじ部分をはじめとして全身にあらわれます。
一部は自然に消失するものもありますが、多くは成長とともに赤あざの範囲が拡大したり、平坦だったものが凸凹してきて目立ってしまったりすることもあります。
あざに関するお悩みやご質問は、皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷へぜひご相談ください。
単純性血管腫は自然に消えることはあまりありません
単純性血管腫は自然消失することは少なく、多くは成長とともに拡大していきます。
赤あざの問題点として整容的な問題をイメージするかもしれませんが、単純性血管腫のある部位によっては成長・発達の障害となることもあります。
例えば公益社団法人日本皮膚科学会のホームページには以下のようにあります。
上まぶたに生じたものは、眼圧亢進のため視力障害をきたす可能性がありますので、できるだけ早く治療を行う必要があります。
成長発達に影響しない場所であっても、大人になってからのレーザー治療では、赤あざの範囲が拡大していたり凸凹していたりすることもあるため、赤ちゃんの頃よりも治療回数が多くなります。
単純性血管腫にはレーザー治療が効果的
皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷の院長は、これまで多くの単純性血管腫のレーザー治療をおこなってきました。
赤い色素に反応する「Vbeamレーザー」
単純性血管腫には、パルス色素レーザーであるVbeamレーザーの照射が効果的です。
Vbeamレーザーは、赤い色素に反応するレーザーです。
血液中のヘモグロビンに反応し、熱が血管の壁を伝わることで血管を縮ませたり破壊します。
レーザー治療の有効性を検証するために、子どもの血管腫に対してレーザー治療をした場合とレーザー照射をせずに様子観察した場合を比較検討した研究があります。
こちらによると、下記のように結論付けられており、単純性血管腫に対するレーザー治療の有効性が示されています。
Cosmetic outcome judged by an independent panel consisting of a dermatologist, physician assistant, dermatology resident, dermatology nurse, and plastic surgery resident was significantly better in the PDL treatment group (46%) than in the observation group (18%) (p = .006).
Pulsed dye laser is only to be considered as an alternative treatment up to the age of 6 months, at which time parents and physicians consider cosmetic outcome to be a relevant factor, but laser therapy plays a major role in the treatment of residual lesions at older ages.
Vbeamレーザーは全世界で最も多く使用されているレーザー機器のひとつで、日本でも厚生労働省の認可を受けています。
照射後は一時的に紫斑ができることもありますが、1〜2週間程度のダウンタイムが経過すると赤みとともにおさまっていきます。
赤ちゃんの頃の治療がすすめられる理由
単純性血管腫のレーザー治療は、赤ちゃんの頃が推奨されています。
成長してからでもレーザー治療で目立たなくすることはできますが、赤あざの範囲が拡大していたり、濃くなっていたり、凸凹が出現する可能性があるため、治療回数が多くなる傾向にあります。
赤ちゃんの肌は代謝がよく適応力があるので、ダウンタイム中に生じる紫斑や内出血も比較的スムーズに解消されていきます。
単純性血管腫は保険適用になる
単純性血管腫のレーザー治療は保険適用になります。
さらに、自治体独自の医療助成制度を使えることがあります。
東京23区内では、2023年4月から親の所得制限なしに高校生までの子どもの医療費が完全に無料となっています。
お住まいの自治体の医療費助成制度を確認しましょう。
赤ちゃんや子どものあざについて皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷へご相談ください
単純性血管腫など、赤ちゃんや子どものあざは自然に消えるものが少なくレーザー治療が効果的です。
あざの種類の鑑別や適切な治療をするためには、専門のクリニックで診察してもらうと良いでしょう。
あざや皮ふのトラブルについて、皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷へぜひご相談ください。
記事監修者プロフィール
院長杉本 貴子
Sugimoto Atsuko
- 経歴
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- お茶の水女子大学附属高等学校 卒業
- 獨協医科大学 卒業
- 国立国際医療研究センター 初期研修
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 助教
- 皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷 院長
【関連病院】
- 東京美容医療クリニック
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 非常勤講師
- 資格
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- 医学博士
- 日本形成外科学会 専門医
- 日本形成外科学会レーザー 分野指導医
- 日本抗加齢医学会 学会認定専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- GSK社 重度腋窩多汗症ボトックス 認定医
- アラガン社 ボトックス・ヒアルロン酸 認定医
- クールスカルプティング 認定医