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子どもの足に赤いあざ!単純性血管腫の症状や治療法を解説

子どもの足に赤いあざ(単純性血管腫)がある場合、放置しても良いのか迷います。隠して済むなら通院の手間や費用の負担が少なく済みます。

この記事では、足にある単純性血管腫を放置した際のリスクや治療法について解説します。

単純性血管腫とは

単純性血管腫は良性の腫瘍で、境界線がはっきりとした鮮やかな赤いあざです。生まれつき発症することが多く、乳幼児の顔や頭、首、体などによく見られます。

原因は明確化されていません。成長因子の影響によって血管形成の過程で異常が起こり、1,000人中3人に発症するとされています。

自然に消えることはなく、成長とともに急に大きくなったり感染症の発症につながったりします

子どもに気になるあざがあるときは、すぐにクリニックを受診してください。

こちらでも詳しく解説しています。併せてご覧ください。

子どもの足の単純性血管腫を放置した場合のリスク

足の痛みによって、がんなどの悪性腫瘍と間違う可能性があります。

発症し放置すると、良性の軟部組織腫瘍を引き起こす可能性もあります。軟部組織腫瘍は、筋肉や脂肪、血管や神経などの軟部組織に発症する腫瘍のことです。

ある患者様で、右足の甲の内側中央部分に発生し、神経腫瘍(神経にできる良性の腫瘍)と同じような症状が現れたことがあります。

以前に同じ場所で神経腫瘍の手術を受けていたため、再発したと思われました。しかし、MRIによる精密検査によって血管腫と確認されたのです。

単純性血管腫を放置すると、痛みなどによって悪性腫瘍と間違える可能性もあります。早めに治療するか、精密検査を受けてしっかりと判断することが大切です。

Mohammed K. Hassan“”Intraluminal capillary hemangioma of the foot presenting clinically as a neuroma: A case report””(The Foot Volume 39, June 2019, Pages 76-78)

Capillary hemangiomas are rarely seen in the foot, especially in the deeper soft tissue compartment. If left untreated, they can give rise to benign soft-tissue tumors. A rare case of a capillary hemangioma on the right dorsal medial midfoot that, because of its location adjacent to the saphenous nerve, mimicked the signs and symptoms of a neuroma. In addition, the patient had a history of previous surgery for neuroma excision at the same location. Despite the strong suggestion of another recurrence of a neuroma, a careful workup, including the use of MRI and multidisciplinary consultation was implemented to rule out a possible malignancy. Its nature was confirmed by careful biopsy and histopathological findings prior to surgical resection. This case illustrates how a benign vascular lesion could elicit nerve-related pain in the foot and should be distinguished from malignant tumors, such as soft tissue sarcoma, prior to surgical planning.

単純性血管腫は、自然に消えることはありません。症状が軽いうちに早めに治療をするのがおすすめです。

子どもの足の単純性血管腫治療について

子どもの単純性血管腫治療でおすすめなのは、レーザー治療です。

レーザー治療は、血管にピンポイントでアプローチする施術です。肌への影響が少なく、以下のようなメリットがあります。

  • 赤みや腫れの副作用が比較的少ない
  • 回復が早い
  • 新生児など赤ちゃんの治療もできる

子どもの足の単純性血管腫の治療には、レーザー治療がおすすめです。

症例写真はこちらをご確認ください。

単純性血管腫治療にかかる期間や回数

単純性血管腫の治療にかかる回数や期間は、以下のとおりです。

施術回数 施術間隔 施術期間
3~10回
(10回以上の場合もある)
週1~3カ月 約3年

強いレーザーは皮膚に負担がかかるため、炎症ややけどのリスクがあります。

また、血管は深くまで広がっていることが多く、1度の照射では完治しません。繰り返し治療を受ける必要があるのです。

成長すると皮膚が厚くなり得られる効果が少なくなるため施術回数が増えます。また、成長と共に皮膚が伸びて照射範囲が広がるため負担も大きくなります。

レーザー治療をするなら記憶に残りにくい0歳のうちに始めましょう

こちらでも詳しく解説しています。併せてご覧ください。

単純性血管腫治療の費用

子どもの足の単純性血管腫をレーザー治療する場合、費用は以下のとおりです。

※費用は、症状の度合いによって違います。

面積 10㎠ 20㎠ 30㎠ 40㎠
費用 21,700円 26,700円 31,700円 36,700円
保険適用
(3割負担)
6,510円 8,010円 9,510円 11,010円

子どもの単純性血管腫治療には保険が適用されます

小学校入学前の乳幼児であれば「こども医療費助成制度」の申請・手続きによって、自己負担額を減らせます。

東京23区の高校生まで自己負担額がなく、無料で治療を受けられます。

単純性血管腫治療でよくある質問

単純性血管腫でよくある質問と回答です。疑問や不安がある方は、読んでみてください。

単純性血管腫は完治する?

発生部位や年齢によって異なります。

単純性血管腫をレーザー治療すれば症状が改善することが多いです。

しかし、あざが広い場合や深い場合、完全に消えないこともあります。

早期治療や定期的な経過観察が大切です。医師と相談し、しっかりと治療の計画をたててください。

子どもの単純性血管腫治療は皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷へ

子どもの足の単純性血管腫はレーザー治療で改善効果が期待できます。

放置すると生活に支障が出たり状況が悪くなったり、心理的負担になることもあります。

子どもの単純性血管腫に悩んでいるなら皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷に相談してください。

早期治療で高い改善効果が期待できますよ。

記事監修者プロフィール

院長 杉本 貴子

院長杉本 貴子

Sugimoto Atsuko

経歴
  • お茶の水女子大学附属高等学校 卒業
  • 獨協医科大学 卒業
  • 国立国際医療研究センター 初期研修
  • 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 助教
  • 皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷 院長

【関連病院】

  • 東京美容医療クリニック
  • 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 非常勤講師
資格
  • 医学博士
  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本形成外科学会レーザー 分野指導医
  • 日本抗加齢医学会 学会認定専門医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
  • GSK社 重度腋窩多汗症ボトックス 認定医
  • アラガン社 ボトックス・ヒアルロン酸 認定医
  • クールスカルプティング 認定医
こどものアザは保険適用で治療できます。

ご予約の方法

初めてご来院の方はこちらをご覧ください。

※あざ治療、美容皮膚科以外の診察は予約せず直接ご来院ください。

※1週間以内に風邪症状のあった方は受診をお控えください。
当院は新生児の方も受診しますため、ご理解ご協力をいただけますと幸いです。

Tel.03-6304-1725

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