青あざの治療方法と生まれつきの理由について解説
生まれつきの青あざと言えば、赤ちゃんのお尻などにできる「蒙古斑」がよく知られていると思います。
青あざには蒙古斑の他にもいくつか種類があります。
本記事では、青あざの治療方法やなぜ生まれつきあざができるのか、詳しく解説しています。
「このあざは何だろう」
「どうしたら治せるのか分からない」
と、あざにお悩みの方は、一度皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷へご相談ください。
青あざとは?
青あざとは、生まれつきあるまたはだんだんと皮ふに現れてくる「あざ・母斑」のことを指します。
怪我をしてできた青あざではない場合は、基本的に治療なしで勝手に消えるということはありません。
青あざが目立つ場所にできていて、見た目の改善を望む場合は治療が必要です。
青あざの種類
生まれつきの青あざは「青色母斑」「太田母斑」「後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)」「異所性蒙古斑」の4種類に分類されます。
それぞれの特徴について詳しく解説していきます。
青色母斑
青色母斑は「青色母斑細胞」が増えることで生じるあざです。
生まれつきできていることもあれば、成長するにつれて発症する場合もあります。
一見ほくろに見えますが、全体的に青みがかっているのが特徴的です。
大きさは1センチ以下で、盛り上がりがあり硬いことが多いですが、稀に1センチを超える大きさの青色母斑ができることもあります。
大きい青色母斑は、悪性化する可能性があるため注意が必要です。
太田母斑
太田母斑は、顔面に点状だったり絵の具を塗ったようにべたっと現れたりします。
女性の発症率が高く、額・目の周り・白眼・頬・耳にできやすいのが特徴です。
通常は、顔の片方に現れます。
また、太田母斑は生まれつきや乳児の頃にかけて発症する「早期型」となります。
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)は、主に思春期以降の女性の顔に現れる青あざです。
主に頬・額・目の周り・小鼻を中心に左右対称に現れることが特徴的です。
紫外線やホルモンバランス・摩擦などの刺激が関係していると言われています。
日本人などのアジア人に多く見られます。
基本的に悪性化することはなく、痛みやかゆみなどの症状もありません。
異所性蒙古斑
異所性蒙古斑は、普通の蒙古斑とは違いお尻や腰以外に現れる青あざです。
異所性蒙古斑も大半は6歳から10歳前後までには自然消退すると言われています。
成長すると共に皮ふが引き伸ばされるため、目立たなくなるので必ず治療が必要というわけではありません。
しかし、小学生以降も残る場合があります。異所性蒙古斑は、普通の蒙古斑に比べて自然消退が遅く、大きく濃いものは大人になっても残りやすいです。
こちらのInstagramでは、青あざについてや症例写真を多数掲載しております。
ぜひご覧ください。
生まれつきの青あざの原因とは
生まれつきのあざは、表皮にあるメラノサイトが消えずに残ったままメラニン色素を生むことが原因とされています。
そこで生まれたメラニン色素は皮ふの奥深くにあり、青く見えるため「青あざ」と呼ばれています。
真皮で作られたメラニン色素により皮ふの色が変化した状態があざの正体です。
また、生まれつきのあざには遺伝的要因も関係している可能性があると言われています。遺伝子の性質が原因でメラニン色素が増えてしまうことがあるのです。
青あざの治療方法とは?
青あざには、レーザーを用いた治療を行います。
皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷では「QプラスR」というQスイッチ付きルビーレーザーを使用しています。
Qスイッチ付きルビーレーザーは、表皮・真皮のどちらにも高い効果が期待でき、ほとんどの青あざを効果的に治療することができます。
皮ふの表面に照射されたレーザーは、皮ふ内部のあざの原因になる色素に当たることで熱を出し、その色素を破壊します。
Qスイッチ付きルビーレーザーは、メラニン色素に反応するので症状のない正常な皮ふへのダメージを最小限に抑えることが可能です。
事実、太田母斑の治療をQスイッチレーザーで行い、34%で優れた結果が、53%で良好な結果が出たと報告がありました。
Maha Rafei Hassan Abu-Eittah, Mahmoud El-Bassiony“Nevus of Ota: Effective Treatment by Laser”(Published 31 December 2015 Journal of Dermatology and Venereology)
The nevus of Ota is a dermal nevus characterized by bluish pigmentation in the distribution of the first and second division of trigeminal nerve. A total of ten cases were included in our study, detailed history and complete clinical examination were done for all patients. Most of the patients had lesions at birth and the majority was females. The treatment was done by Q-Switched Nd:YAG laser 1,064 nm and fractional 2940nm Er:YAG laser. 34% show excellent results, 53% show good results, while 13% show poor results.Objective: The aim of this study is to explore the long lasting results of Q-Switched laser in association with fractional laser for treatment of nevus of ota.
また、一度の治療で高い効果が期待できるうえに施術時間が短いので効率的に治療を進めることができると言えます。
治療期間は約2年ほどかかります。
また、レーザーは3か月から半年おきに一度照射し、完治までに3〜5回程度行います。
なお、1回の照射時間はサイズによりますが数センチであれば数十秒、大人の手のひら1枚分で20分くらいかかります。
痛み | 痛みには個人差がありますが「輪ゴムで弾かれたような多少の痛み」が生じる場合があります。 |
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リスク・副作用 | 腫れ・赤み・色素沈着・色素脱失や瘢痕形成など |
注意点 | ・自然にかさぶたが剥がれるまでは、決して剝がさないこと ・治療後に患部に貼るシールが剥がれないように、メイクや洗顔は優しく行うこと ・摩擦と日焼けには注意が必要 |
生まれつきの青あざを治療するなら皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷がおすすめ
皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷では、あざをお持ちのお子さんとご両親のお悩み、また皮ふ全般のお悩みに対して生活スタイルを考慮しながら真摯に向き合い、治療の糸口を探します。
青あざの治療では、主に「QプラスR」というQスイッチ付きルビーレーザーを使用して施術します。
あざの状態に応じて、Qスイッチ付きルビーレーザーを3~6ヵ月に一度照射し、集中したメラニン色素を治療します。
当院で使用しているQスイッチ付きルビーレーザーはイタリアに本社をおく世界的レーザー企業、クアンタ社製のQスイッチ付きルビーレーザー機器を採用しています。
従来のQスイッチ付きルビーレーザーでは、1秒に2回(2Hz)の繰り返しが限界でした。
当院のQスイッチ付きルビーレーザーは、1秒に3回(3Hz)の高速で強力なレーザー発振が可能です。
そのため、より迅速かつ効率的なレーザー治療ができるため、お子さんの治療ストレスを最小限にすることが可能となりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
生まれつきある青あざの種類とその理由について触れてきました。
赤ちゃんや子どもの青あざについて「どうしたら治すことができるの?」「このあざの種類は何?」など悩みを抱えている方は、ぜひ皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷へご相談ください。
記事監修者プロフィール

院長杉本 貴子
Sugimoto Atsuko
- 経歴
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- お茶の水女子大学附属高等学校 卒業
- 獨協医科大学 卒業
- 国立国際医療研究センター 初期研修
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 助教
- 皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷 院長
【関連病院】
- 東京美容医療クリニック
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 非常勤講師
- 資格
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- 医学博士
- 日本形成外科学会 専門医
- 日本形成外科学会レーザー 分野指導医
- 日本抗加齢医学会 学会認定専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- GSK社 重度腋窩多汗症ボトックス 認定医
- アラガン社 ボトックス・ヒアルロン酸 認定医
- クールスカルプティング 認定医