単純性血管腫とは?赤ちゃんに発生した場合の治療や原因を解説
単純性血管腫は生まれてすぐ現れて自然に消えることもありますが、大人になっても残る場合があります。顔や手など目立つ場所にできることもあり、残ると心理的な負担を抱える方もいます。
そんな単純性血管腫ですが、「発生する原因は?」「具体的な症状は?」と気になる方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、単純性血管腫とは何か、詳しく解説します。また、赤ちゃんに発生した場合の治療方法や発生する原因も併せて紹介します。
この記事を読めば、単純性血管腫を理解できるので、症状が気になる方はぜひ参考にしてみてください。
子どものシミやあざを改善するなら皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷

赤ちゃんや子どもにできるあざには、赤あざ、青あざ、茶あざ、黒あざの4種類があります。同じ色のあざでも、症状が出る場所によって病名や症状、治療方法が異なります。皮ふとあざのお悩みなら、皮ふと子どものあざクリニックにご相談ください。
当院では、子どもに特化した治療をしており、これまでの経験を活かして最適な治療方法をご提案いたします。大切なお子様への治療なので、何よりも安全に配慮して治療を行います。また、より前向きに治療をしていただくために、お子様とご両親にわかりやすい説明を心がけています。
「将来子どもにあざのことで悩ませたくない」と考えているご両親は、ぜひ皮ふと子どものあざクリニックにご相談ください。
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単純性血管腫とは

単純性血管腫は、皮膚や皮下に現れる良性の血管異常で、赤い斑点や小さな血管の塊です。乳児期から幼児期にかけて発生することが多く、自然に消えるケースもありますが、大人になっても残ることがあります。
見た目は、数ミリ程度の赤色の小さな斑点から、片足全部など広範囲にわたる場合もあり様々です。部位によっては顔や手など目立つ場所に発生することもあり、大人になって心理的なストレスを感じる方もみられます。
単純性血管腫が発生する原因

単純性血管腫が現れる原因は、完全に解明されていませんが、遺伝的要因や胎児期の血管形成の異常が関与していると考えられています。
胎児の発育過程で血管が正常に形成されない場合、特定の部位に血管が集中して残り、赤や紫色の斑点として生じることもあるようです。
遺伝や体質の影響も関与しており、家族に同じ症状を持つ人がいる場合は発生するリスクがあると報告されています。さらに、女児にみられることが多いことから、女性ホルモンも関係しているとされています。
早産や出産の環境も示唆されており、さまざまな要因が関与して発生するようです。
以下の記事でも単純性血管腫の原因について解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。
単純性血管腫の種類

単純性血管腫には、以下の種類があります。
- サーモンパッチ
- ウンナ母斑
- ポートワイン母斑
- 苺状血管腫
1つずつ解説します。
サーモンパッチ
サーモンパッチは、新生児に多くみられる赤色またはピンク色のあざで、皮膚の表面に広がった状態で現れます。額やまぶた、おでこなどに出やすく、「天使のキス」といった幸運の印といわれることもあるようです。
両目の上は2~3歳ごろまでに自然に消えることがほとんどですが、1.1%ほどの割合で、成人後も薄く残ることがあります。額、眉間、鼻、鼻の下など広い範囲に現れるケースもあり、顔の中心に出現した場合は残りやすくなるため、積極的な治療を検討します。
ウンナ母斑
ウンナ母斑は、新生児の首の後ろや後頭部にみられる、赤~ピンク色のあざです。色が濃いと成人になっても残ることがあります。3歳までに50%、7〜9歳で14.9%の割合で残り、以降は残る確率が増加傾向にあるようです。
形状は境界がはっきりせず、広範囲にわたって皮膚に薄く広がることがあります。悪性化することはまれですが、広範囲の場合や濃い場合は積極的な治療を検討します。
ポートワイン母斑
ポートワイン母斑は、ワイン色の平坦なあざです。顔や首、手足などに現れ、「コウノトリが噛んだ跡」といわれることもあります。境界がはっきりしており、成長とともに色が濃くなり、皮膚が厚くなることもあります。
新生児のときに気づかなくても、成長して目立つようになることもあるようです。自然に消えることはありませんが、新生児のうちにできるだけ早く治療を開始しましょう。
ポートワイン母斑は、以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
苺状血管腫
苺状血管腫は、乳児期に発生する良性の血管腫で、皮膚に鮮やかな赤色の隆起が生じる症状です。名前のとおり、見た目は苺のようにぷっくりと盛り上がっていることもありますが、平坦な場合や皮膚の下に隠れて青く透けて見える場合があります。
出生時に小さな赤い斑点として現れることもありますが、生後数週間から数か月の間に急速に大きくなることもあります。自然に縮小する傾向にありますが、目や鼻などに現れた場合は機能に影響するため、早急な治療が必要です。
以下の記事では、単純性血管腫と苺状血管腫の違いを解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
単純性血管腫をそのままにした場合のリスク

単純性血管腫は、放置することでリスクが生じることがあります。成長とともに濃くなったり、皮膚が盛り上がったりすることもあり、見た目に影響するためコンプレックスを抱える方がほとんどです。
顔や手足など目立つ部位に発生した場合、皮膚の色素沈着や瘢痕、皮膚の厚みが残ることもあります。体の機能に影響を及ぼす場所に発生した場合は、早めの対応が必要となります。
そのままにすると、合併症を引き起こして神経や眼の機能に影響することもあることから、目立つ部位や体にできた場合は早めに治療しておくと安心です。
単純性血管腫の治療方法はレーザー治療

血管の異常が原因で発生する単純性血管腫の治療には、レーザー治療を用いることが一般的です。Vビームレーザーは赤みに反応してピンポイントで治療できるため、異常な血管のみを破壊して改善します。
また、出力や照射時間を調整することで、周りの正常な組織へのダメージを最小限に抑えられます。数回に分けて治療することがほとんどですが、1回の照射で完了する場合もあります。
治療後は一時的な赤みや腫れ、かさぶたなどが生じますが、数日から1週間で改善するのが一般的です。
単純性血管腫のレーザー治療が適している方の特徴

レーザー治療は、年齢や状態によって反応が異なります。ここでは、レーザー治療が適している方の特徴を解説します。
1歳未満の赤ちゃん
1歳未満の赤ちゃんは、皮膚が薄くターンオーバーも早いため、レーザー治療での完治に期待できます。生後できるだけ早く治療することで、色素沈着や盛り上がりを防ぐことも可能です。
さらに、乳児期に治療することでレーザーを照射する回数が少なくて済み、成長に伴う心理的負担も軽減できます。ただし、赤ちゃんの皮膚は敏感なため、照射出力や照射時間の調整が重要です。
皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷は、赤ちゃんのあざを専門の1つとしているクリニックです。単純性血管腫においても、ベストな治療を提案します。治療が必要なのか迷う場合でも、お気軽にご相談ください。
経験と実績のある医師が、丁寧に対応して不安を取り除きます。
>>東京で文京区で単純性血管腫を治療するなら皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷
大人になっても赤みが残っている
成人後も単純性血管腫の赤みが残っている場合は、美容的な改善を目的にレーザー治療が推奨されます。ポートワイン母斑は、自然には改善されないため、心理的負担を抱える方も少なくありません。
Vビームレーザーを用いることで、赤みを薄くして軽減する効果に期待できます。治療は複数回に分けることが多く、肌質や血管の深さに応じて出力の調整が必要です。
単純性血管腫のレーザー治療の回数と経過

単純性血管腫のレーザー治療は、1回で完全に赤みが消えることは少なく、複数回の照射と経過観察が必要です。ここでは、回数の目安や治療後の経過を解説します。
何回で改善するのか
単純性血管腫の治療回数はヶ月に1回の間隔で5回以上続けることがほとんどです。皮膚の回復を待ちながら照射するため、期間にすると1年以上かかります。
症状の範囲が小さい乳幼児の場合は、1〜3回の照射で改善することもあります。
レーザー治療の効果は、あざの深さや範囲、年齢によって異なるため早めの治療が必要です。
数年経過してから再発することもあるため、定期的な受診が必要です。
レーザー治療後の経過
レーザー治療直後は、照射部位に赤みや腫れ、日焼けしたような痛みが出ることがあります。これらの症状は、子どもの場合は10分程度、大人は数日で落ち着くことがほとんどです。
治療後は紫外線対策や保湿をすることで、皮膚の炎症を最小限に抑えつつ、赤みの改善に期待できます。赤みが一時的に濃くなる症状は、血管が破壊されているサインの1つです。定期的な通院と医師のチェックを受けることで、最適な治療効果を得られます。
単純性血管腫をレーザー治療した場合の副作用とリスク

レーザー治療の後に発生する可能性がある副作用とリスクは、主に以下のとおりです。
- 痛み
- 腫れ・むくみ
- 水ぶくれ・かさぶた
- 紫斑
- 皮膚が弱くなる
- レーザー治療で消えない
1つずつみていきましょう。
痛み
レーザー照射時にはゴムで弾かれたような痛みや、チクチクした痛みを感じることがあります。乳児や皮膚が敏感な方のなかには、痛みを強く感じることもあるようです。そのため、必要に応じて局所麻酔クリームや鎮痛剤を併用することもあります。
痛みが苦手な方は医師と相談し、対策を取ることが重要です。
腫れ・むくみ
レーザー照射後は、治療部位が腫れたり、むくんだりすることがあります。血流が豊富な部位は、腫れが目立つこともありますが、自然に軽減します。腫れが強い場合は、冷却や安静を心がけることが重要です。
まれに、腫れが長く続く場合もありますが、治療後の炎症反応の1つのため経過観察を続けてみてください。
水ぶくれ・かさぶた

レーザー治療後は、皮膚のダメージが改善する過程で、水ぶくれやかさぶたができることがあります。これらは、レーザーによる一時的な症状で、数日〜1週間で自然に改善します。
水ぶくれやかさぶたを無理に処理すると、色素沈着や感染のリスクがあるため、触らないようにすることが大切です。治療後は、保湿や紫外線対策をすることで、皮膚の回復を早めて安全に治療効果を得られます。
紫斑
治療後に紫色の斑点(紫斑)が現れるのは、レーザーの熱で破壊された血管から血液が漏れて、一時的に皮下に滲み出る症状です。通常は、数日〜1週間で自然に消失します。
紫斑は皮膚が薄い顔や手などで目立ちやすく、見た目の変化に驚く方もいますが、健康被害はありません。治療後は冷却や安静を心がけることで、紫斑を軽減できます。
皮膚が弱くなる
レーザー治療をすると皮膚の表面に熱エネルギーが加わるため、一時的に皮膚が乾燥して敏感になることがあります。治療直後は赤みや軽い炎症もみられ、外的刺激に対して弱くなることがほとんどです。
そのため、刺激の強い化粧品の使用や、摩擦を避ける必要があります。治療後は保湿や紫外線対策を徹底することで、早期に回復し、治療効果も安定します。
レーザー治療で消えない
単純性血管腫は長期的な治療が必要で、すべての症状が完全に改善されるわけではありません。血管が深く広がっている場合や、治療回数が十分でない場合は、赤みや痕が薄く残ることがあります。
また、肌質や血管の構造によっては、効果が限定的な場合もあります。治療前には医師にリスクや期待される改善度を確認し、必要に応じて長期の治療を計画することが重要です。
単純性血管腫は保険適用で治療可能

単純性血管腫の治療には、医療保険が適用されます。赤みが強く生活や心理面に支障がある場合は、保険診療としてレーザー治療を認められることがほとんどです。
保険適用で治療を受けるためには、指定された治療間隔を守ることも重要です。治療回数や使用するレーザーの種類を指定すると、自由診療として扱われます。
皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷なら、子どものあざを保険適用できます。「単純性血管腫ではないかも」といった場合も、お気軽にご相談ください。
>>東京で文京区で子どものあざを治療するなら皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷
単純性血管腫に関するよくある質問

ここでは、単純性血管腫に関する疑問をまとめました。疑問点が残っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
単純性血管腫が発生するのは何人に1人ですか?
単純性血管腫は1000人に3人程度の割合で発生し、サーモンパッチは新生児の約5~40%、ウンナ母斑は約80%以上にみられるとされています。
それほど珍しい症状ではありませんが、体の機能に影響する場合は早急に治療が必要です。自然に消えないケースもあるため、医師に相談して経過観察を続けると良いでしょう。
皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷は、赤ちゃんのあざを専門の1つとしているクリニックです。単純性血管腫においても、ベストな治療を提案します。治療が必要なのか迷う場合でも、お気軽にご相談ください。経験と実績のある医師が、丁寧に対応して不安を取り除きます。
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単純性血管腫は難病ですか?
単純性血管腫は、難病には分類されていません。命に関わる病気ではなく、レーザー治療で改善が期待されます。
ただし、改善せず治療方法がない場合は「難治性」と呼ばれ、指定難病と判断されることもあります。
単純性血管腫は遺伝しますか?
単純性血管腫は、基本的に遺伝する疾患ではないとされていますが、家族に既往歴がある場合は子供にも見られる可能性があるとされています。しかし、さまざまな要因が掛け合わさって発生するため、遺伝性のものと断定はできません。
まれに、他の血管奇形や遺伝性の症候群と関連して現れるケースもあるため、医療機関での診察が推奨されています。
子どものシミやあざを改善するなら皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷

赤ちゃんや子どもにできるあざには、赤あざ、青あざ、茶あざ、黒あざの4種類があります。同じ色のあざでも、症状が出る場所によって病名や症状、治療方法が異なります。皮ふとあざのお悩みなら、皮ふと子どものあざクリニックにご相談ください。
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「将来子どもにあざのことで悩ませたくない」と考えているご両親は、ぜひ皮ふと子どものあざクリニックにご相談ください。
| アクセス | 東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅から徒歩2分 →アクセス方法 |
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| 営業時間 | 月・水・金 13:00〜18:00
火・木 10:00〜17:00 |
| 休診日 | 土日祝 |
| 公式HP | 皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷 |
まとめ

この記事では、単純性血管腫の治療方法や発生する原因を解説しました。
単純性血管腫は生まれつき発生する良性の血管腫で、顔や手など、目立つ場所に現れる傾向にあります。サーモンパッチやウンナ母斑、ポートワイン母斑など、数種類あり、自然に消えるものから治療が必要なものまでさまざまです。
治療方法はレーザー治療が一般的で、赤みや隆起の改善に期待できます。治療回数や経過には個人差があり、大人になると長期的な治療が必要な場合がほとんどのため、乳児期の治療が推奨されています。
この記事を参考に、単純性血管腫の特徴や治療方法を理解し、必要に応じて早めに専門医に相談しましょう。
記事監修者プロフィール
院長杉本 貴子
Sugimoto Atsuko
- 経歴
-
- お茶の水女子大学附属高等学校 卒業
- 獨協医科大学 卒業
- 国立国際医療研究センター 初期研修
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 助教
- 皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷 院長
【関連病院】
- 東京美容医療クリニック
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 非常勤講師
- 資格
-
- 医学博士
- 日本形成外科学会 専門医
- 日本形成外科学会レーザー 分野指導医
- 日本抗加齢医学会 学会認定専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- GSK社 重度腋窩多汗症ボトックス 認定医
- アラガン社 ボトックス・ヒアルロン酸 認定医
- クールスカルプティング 認定医

