扁平母斑のレーザー治療で失敗することはある?失敗例と対策を解説
「扁平母斑をレーザー治療したいけれど、失敗することはあるの?」
失敗への不安で治療をためらう方も多いでしょう。
今回は、扁平母斑のレーザー治療で起こりやすい失敗と、失敗を回避する方法を解説します。
皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷では、扁平母斑のレーザー治療を提供しています。
扁平母斑が気になっている方や治療したい方は、ぜひ最後までお読みください。
扁平母斑のレーザー治療で起こりやすい失敗
扁平母斑は、生まれつきや思春期に発症する茶色の平らなあざで、レーザーでの治療が推奨されています。
メラニン色素をターゲットにするため皮膚へのダメージが少なく、赤ちゃんでも受けられるからです。
ただし、難治性のあざであり、治療には失敗のリスクも伴います。
よくある失敗例について解説します。
効果がない
扁平母斑をレーザー治療しても、1回の治療では効果を実感できない方も多いです。また、扁平母斑は再発率が高い疾患です。
当院ではまず1回治療を行い、その後の反応を見てから2回目、3回目の治療を行います。
3ヶ月おきに2回まで保険が適用されますが、治療効果の有無を判断したりレーザー後の色素沈着が現れたりするため、多くの場合6ヶ月おきに治療を行います。
やけどした
扁平母斑をレーザー治療する際、特に子どもの場合はやけどのリスクがあります。
扁平母斑は治療が難しいため、乳幼児のころからの早期治療が推奨されています。
しかし、子どもの皮膚は大人に比べて薄く、同じように照射するとやけどすることがあるのです。
当院では子どもの皮膚に合わせてレーザー調整を行うため、やけどのリスクが少なく、安心して治療を受けられます。
白くなった(白斑化)
レーザー治療後に、患部があざの形に白くなること(白斑化)があります。
レーザーでメラニン色素が破壊されると、ターンオーバーが促されて皮膚が新しくなるため、一時的に白っぽく見えることがあるのです。
通常は時間の経過とともに周りの色になじみます。しかし、レーザー設定が高かったり治療間隔が短かったりすると、色素細胞がダメージを受け白斑が残ることがあります。
白斑は自然には回復しません。当院ではレーザーの設定や治療の間隔を患者様の状態に合わせて調整し、白斑のリスクを抑えています。
失敗なの?扁平母斑のレーザー治療後に現れやすい症状
扁平母斑のレーザー治療後は、さまざまな症状が現れます。
それらは必ずしも「失敗」というわけではありません。
以下で代表的な例をご紹介します。
再発した
扁平母斑は治療しても再発することが多いあざです。
再発した場合、元の色よりも薄くなる、濃くなる、点状になるなど、人によって異なります。
また、治療の有無に関わらず思春期に遅効性扁平母斑やベッカー母斑などを新たに別の部位に発症することもあります。
- 遅効性扁平母斑
思春期以降に現れる扁平母斑。メラニンがゆっくり蓄積するため、徐々に目立つようになる。 - ベッカー母斑
毛が生える扁平母斑。肩や胸、背中に発症しやすい。成長期のホルモン変化が影響するとされている。
扁平母斑は原因が不明なため、再発を防ぐのは難しいです。しかし、幼少期にレーザー治療を受けると効果が認められやすいとされています。
扁平母斑の再発についてはこちらをご覧ください。
かさぶたができた
扁平母斑のレーザー治療後にかさぶたになるのは、通常の反応です。
レーザーで破壊されたメラニン色素が押し出され、かさぶたができます。そのあとは自然にはがれ落ちるため、問題はありません。
かさぶたができない場合もありますが、失敗ではないので安心してください。
色素が沈着した
レーザー治療後に炎症後色素沈着が現れることがあります。
レーザー治療によって肌に炎症が起き、メラノサイト(色素を作る細胞)が刺激を受けて色素が沈着したものです。
通常は3カ月から1年で薄くなるため、失敗ではありません。
まれに数年残る方もいますが、追加の治療や薬での改善が期待できます。
扁平母斑のレーザー治療で失敗しないポイント
扁平母斑のレーザー治療で失敗を防ぐために、以下のポイントに注意しましょう。
アフターケアをしっかりと行う
扁平母斑のレーザー治療で失敗しないためには、アフターケアが大切です。
治療後の肌はレーザーの熱によってダメージを受けています。
適切なケアを行うことで回復を早め、肌トラブルのリスクを減らすことができます。
- 保湿
治療後はしっかり保湿しましょう。肌が乾燥すると炎症や赤みが出やすくなります。敏感な肌にも使える低刺激の保湿剤がおすすめです。 - 日焼け対策
治療後の肌は敏感になっているため、紫外線に特に弱くなります。日焼け止めや帽子などで紫外線対策を徹底することが重要です。
アフターケアを行うことで、治療後の肌トラブルを防ぎやすくなります。
お母さんやお父さんが乳幼児に行う場合は特に、医師のアドバイスに従うことが大切です。
子どもとあざの治療に特化したクリニックを選ぶ
扁平母斑のレーザー治療で失敗しないためには、こどもとあざの治療に特化したクリニックを選ぶことが重要です。
扁平母斑は乳幼児の早期治療が効果的とされています。ただし子どもは皮膚が薄く代謝が良いため、大人と同じ治療法ではやけどや白斑のリスクが伴います。
当院のような子どものあざに特化したクリニックを選ぶことで、年齢や肌質に応じた安全な治療が受けられるのです。
子どもと大人のあざ治療の違いは、こちらをご覧ください。
扁平母斑をレーザー治療するなら皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷にご相談ください
扁平母斑はレーザー治療が推奨されていますが、失敗のリスクがあります。
失敗を防ぐためにはケアの徹底や、子どもとあざの治療に特化したクリニックを選ぶことが大切です。
扁平母斑の治療をしたいなら、皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷にご相談ください。
当院では、子どもの肌に合わせた調整で安心して治療を受けられます。ぜひ、ご予約ください。
記事監修者プロフィール
院長杉本 貴子
Sugimoto Atsuko
- 経歴
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- お茶の水女子大学附属高等学校 卒業
- 獨協医科大学 卒業
- 国立国際医療研究センター 初期研修
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 助教
- 皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷 院長
【関連病院】
- 東京美容医療クリニック
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 非常勤講師
- 資格
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- 医学博士
- 日本形成外科学会 専門医
- 日本形成外科学会レーザー 分野指導医
- 日本抗加齢医学会 学会認定専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- GSK社 重度腋窩多汗症ボトックス 認定医
- アラガン社 ボトックス・ヒアルロン酸 認定医
- クールスカルプティング 認定医