単純性血管腫を症例写真で見分けよう!赤あざを早期治療で家族も安心
「子どもの生まれてからの赤あざが気になる」
「あざはキレイに治るの」
ご家族はお子さまの気になる赤あざの病名や治療法がとても気になりますよね。
生まれつきの赤あざのひとつは単純性血管腫で、顔や首、うなじ部分をはじめとして全身にあらわれます。
この記事では単純性血管腫の症例を写真で解説し、適切な情報と治療法を知って安心していただけます。
あざに関するお悩みや質問は、皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷へぜひご相談ください。
症例写真で見分ける単純性血管腫の種類と特徴
単純性血管腫は血管の拡張・増殖などによってできる赤あざで、生まれつき顔や首、うなじ部分をはじめとして全身に現れることが特徴です。
できる部位と赤あざの特徴によって単純性血管腫は3つに分けられます。
- ポートワイン母斑
- ウンナ母斑
- サーモンパッチ
実際の単純性血管腫の症例を写真で見ていきましょう。
ポートワイン母斑の基本情報
ポートワイン母斑は赤ワイン色の生まれつきの赤アザです。
成長とともにアザが大きくなったり表面がデコボコになる場合が多く、放置すると面積が広がります。
自然に消えませんので早期治療が必要です。
状態 | でこぼこ。皮脂の深いところにある真皮の毛細血管が増えている。 |
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できる場所 | 全身 |
治療 | 継続的に行う必要があり、早期の治療が望ましい。 |
ウンナ母斑の基本情報
ウンナ母斑は薄いピンクのようなあざで毛細血管が局所的に集まっています。
あざは平らで、指で押すと一瞬色が薄くなる特徴があります。
約50%は3歳位までにウンナ母斑は薄くなりますが、大人になっても消えないことがあります。
レーザー治療が有効ですが、隠れて見えない場合は治療しないことが一般的です。
状態 | 周囲の皮膚との境界がはっきりしておらず表面は平ら。 |
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できる場所 | うなじから後頭部にかけて現れる。 |
治療 | 髪の毛などで隠れると「治療しない」ケースがほとんど。気になる場合は、3ヶ月に一度の頻度でレーザー治療を行う。 |
サーモンパッチの基本情報
サーモンパッチは主に顔(おでこ、眉間、まぶた、唇の上など)に現れます。
色はサーモン(鮭)に似ていることが由来で、約50%は1歳位までに自然に消える傾向です。
状態 | 周囲の皮膚との境界がはっきりしておらず表面は平ら。 |
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できる場所 | 額・眉間・上まぶたなど顔の前面に現れる。 |
治療 | 生後1歳半程度までに自然に消滅することが多い。消えない場合はレーザー治療で赤みを薄くできる。 |
ポートワイン母斑は表面がでこぼこして、範囲が広がる可能性があるので治療が必要です。
ウンナ母斑とサーモンパッチは表面が平らで年齢を重ねていくと目立たなくなりますが、気になる場合は治療が必要になりますので、写真が判断の手助けになれば幸いです。
単純性血管腫の治療法はレーザー治療
単純性血管腫の治療は「ダイレーザー【Vbeam Ⅱ】」という色素レーザーで血液中の色素に反応して熱に変える最新のレーザー治療を行います。
レーザー治療のしくみは熱による凝固作用で血管の壁を破壊して血管をふさぎ、血流が途絶えることにより血管が収縮し、単純性血管腫を改善する方法です。
「ポートワイン母斑」の治療法はレーザー治療で行い、早い時期の治療開始をおすすめしています。成長するにつれて赤あざが大きくなるので、できるだけ早期治療を行うとよいでしょう。
「サーモンパッチ・ウンナ母斑」もレーザー治療で行いますが、髪の毛で見えにくい時は治療しない選択肢もあります。
早期治療の重要性
単純性血管腫の治療は皮膚が薄く回復力も高いため、早期治療がおすすめです。
赤ちゃんの単純性血管腫は比較的面積が小さいため、短期間で治療を終える期待が持てます。
ポートワイン母斑は年齢を重ねると範囲が拡大や色が濃くなったり、デコボコが出現する可能性があるため治療回数が多くなります。
特に単純性血管腫が目立つ場合は、早期治療を行いお子様の心理的な負担を軽くしてあげましょう。
副作用とリスクについて
通常、レーザー治療において副作用が起こらないよう万全の体制で治療にあたりますが、反応には個人差が起こる可能性があります。
一般的に副作用は以下のものがあります。
- 色素沈着(一時的に色が濃くなる)
- 色素脱失(一時的に色が薄くなる)
- 潰瘍(一時的に肌が湿潤化する)
- 傷跡(瘢痕)
かさぶたや水疱のリスクはゼロにはできません。
色素沈着などは2週間程度で治りますが、そのあとに瘢痕(はんこん)と言う傷跡がのこる可能性があります。
治療にかかる費用と保険の適応
赤あざの治療に関しては、レーザー技術を用いることで効果的で有効です。
皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷では、厚生労働省の規定を満たしたレーザー機器を使用して、保険適用可能なあざの治療を提供しています。
以下に赤あざ治療にかかる費用をまとめました。面積によって料金が変わります。
【赤あざのレーザー治療】
面 積 | 料金(3割負担の場合の目安) |
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10cm²まで | 6,510円 |
20cm²まで | 8,010円 |
30cm²まで | 9,510円 |
40cm²まで | 11,010円 |
保険が適用される場合の治療費をできるだけ抑え、最適な治療を提供することに努めています。
また、お住まいの自治体による医療費助成制度を利用することで、経済的な負担を軽減できる場合がありますので、詳細は役場の公式サイトでご確認ください。
単純性血管腫の写真で心当たりのある方は、皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷まで
単純性血管腫は幼少のうちに治療を受けることをおすすめします。
皮膚が薄い幼少時に行うレーザー治療のほうが治療効果が高いので、見た目の色を気にする場合であれば積極的に治療を行っていくことが重要です。
あざ治療に特化しており、お子様と親御様の両方に配慮した治療を受けられます。
単純性血管腫の治療は、皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷へご相談ください。
記事監修者プロフィール
院長杉本 貴子
Sugimoto Atsuko
- 経歴
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- お茶の水女子大学附属高等学校 卒業
- 獨協医科大学 卒業
- 国立国際医療研究センター 初期研修
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 助教
- 皮ふと子どものあざクリニック茗荷谷 院長
【関連病院】
- 東京美容医療クリニック
- 日本医科大学付属病院 形成外科・再建外科・美容外科 非常勤講師
- 資格
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- 医学博士
- 日本形成外科学会 専門医
- 日本形成外科学会レーザー 分野指導医
- 日本抗加齢医学会 学会認定専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- GSK社 重度腋窩多汗症ボトックス 認定医
- アラガン社 ボトックス・ヒアルロン酸 認定医
- クールスカルプティング 認定医