Bruise
茶あざ

茶あざとは何ですか?
皮膚に現れる茶色っぽい色素斑の総称です。代表的なものに扁平母斑(カフェオレ斑)があり、生まれつき存在するものから成長とともに目立ってくるものまでさまざまです。茶あざは通常、健康上の問題を引き起こすことはありませんが、大きさや数によっては医学的な注意が必要な場合もあります。

茶あざはナゼなるのか?
皮膚の表皮や真皮にメラニン色素が局所的に増加することが原因です。メラニンを産生するメラノサイトの増加によって生じます。遺伝的要因が関与している場合もあり、6箇所以上の茶あざが確認できる場合は、神経線維腫症などの疾患と関連することがあるため、医師の診察を受けることが推奨されます。

茶あざになりやすい人
先天性の場合が多く、遺伝することもあるため、家族内で多くみられることがあります。また、紫外線の影響やホルモンバランスの変化によって後天的に出現することがありますので、紫外線ケアをしないで太陽の光に当たっている人は、なりやすいと言えます。
茶あざにはどのような種類がありますか?
茶あざは先天性と後天性に分類され、その発現の仕方や経過によって特徴が異なります。
先天性
扁平母斑
皮膚表面に均一な茶色の斑点として現れ、子供の頃から確認されることが多いです。カフェオレ斑と呼ばれることもあります。成長に伴い斑点の大きさや濃度が変化し、加齢とともに目立つようになることがあります。健康上の問題を引き起こすことは少ないですが、美容的な観点での治療が選択される場合があります。
ベッカー母斑
思春期以降に出現しやすい茶色のあざで、局所的な毛の発生を伴うことが特徴です。見た目の変化が著しく、精神的な負担となる場合があるため、レーザー治療などの対症療法が行われることがあります。成長とともに変化するため、定期的な経過観察が推奨されます。
後天性
炎症後色素沈着
火傷や外傷、皮膚炎などの炎症後に、局所的にメラニンが沈着して茶色い斑点となる場合です。発現部位や面積は個々の症例によって異なり、一時的なものから持続するものまであります。治療は、色素の薄化を目指した外用薬やレーザー治療が用いられます。
ホルモン性色素沈着
妊娠やホルモンバランスの変化により、特に顔面に肝斑として現れる茶色いシミです。これらは一過性のものもあれば、慢性的に残る場合もあり、対症療法や皮膚科での治療が検討されます。
老人性色素斑
紫外線の影響や加齢に伴い、中年以降に発生しやすい茶色いシミです。徐々に濃くなり、数や大きさが増加する傾向にあるため、定期的な皮膚科受診によるチェックが推奨されます。
茶あざの治療方法は?
茶あざの治療には、レーザー治療が一般的です。
ルビーレーザーを照射
メラニン色素に反応し、茶あざを徐々に薄くする効果があります。治療回数はあざの種類や濃さによりますが、複数回の施術が必要なことが多いです。

茶あざの治療中に注意することはありますか?
- 熱を加えるため、赤く炎症が起こったり、水ぶくれなど軽いやけどのような症状が出る可能性があります。
- 炎症後の色素沈着が起こり、一時的に色が濃くなる場合がありますが時間とともに元に戻ります。ただし日焼けをすると長期化します。
- 色素脱失、色素沈着、瘢痕形成などの合併症が起こる可能性があります。
- 副作用が落ち着かないまま次のレーザー治療をすると、炎症後色素沈着が悪化したり効果が出にくくなります。
- 施術後は軟膏治療や紫外線ケアを行います。医師の指示に従ってください。