Bruise
青あざ

青あざとは何ですか?
皮膚の深い部分(真皮層)に色素細胞が残存することで生じる青みがかった色素斑のことです。代表的なものに太田母斑や異所性蒙古斑があり、幼少期に自然に消失するものもありますが、大人になっても残る場合があります。

青あざはナゼなるのか?
皮膚の深層部にメラニン色素を産生する細胞が残ることで発生します。本来は出生までに消えるはずの色素細胞が真皮内にとどまり、青みがかった色素斑を形成します。異所性蒙古斑の場合、ほとんどは6歳頃までに自然に消失しますが、広範囲に及ぶものや色が濃いものは大人になっても残ることがあります。

青あざになりやすい人
蒙古斑は日本人の乳幼児のほぼ100%に見られる一般的なものですが、お尻や背中以外に現れる異所性蒙古斑は1000人に数名程度です。遺伝的要因が関係している可能性はありますが、明確な原因は解明されていません。
青あざにはどのような種類がありますか?
青あざは先天性と後天性に分類され、発現部位や経過に特徴があります。
先天性
蒙古斑
新生児に多く見られる青灰色の斑点で、主に臀部や背中に分布します。皮膚の深い真皮にメラニンを含む細胞が残存するために起こり、通常は幼児期に自然消失します。残存する場合もありますが、基本的には治療を必要としない軽度の症状です。
太田母斑
顔面、特に眼の周囲や頬に現れる青黒い色素沈着です。先天性のものは一生残ることが多く、成長や加齢とともに色が濃くなる場合があります。外見上の問題や精神的な負担から治療を希望するケースもあり、レーザー治療などが行われることがあります。
伊藤母斑
肩や上腕などに現れる青あざで、太田母斑と似た性質を持ちますが、部位や大きさが異なります。先天性の発現であり、経過は個々の症例によりさまざまで、必要に応じた治療や定期観察が検討されます。
後天性
外傷性色素沈着
皮膚の外傷や繰り返しの刺激により、深い部分にメラニンが沈着して形成されるあざです。出現後は色が濃くなったり、形が不規則になったりする場合があり、適切なケアが必要です。治療法としては、レーザー治療や外用薬が用いられることがあります。
青色母斑
真皮にメラニンを含む細胞が集まることで、青黒い印象のあざが形成されます。先天性・後天性の境界が明確でないケースもありますが、一般的には外見上の問題として治療を検討する場合があります。
炎症後色素沈着
ニキビや火傷、皮膚炎など、炎症後の修復過程で色素が沈着して青みがかったあざになる場合です。多くは一時的ですが、残存する場合は美容的な観点から治療が行われることもあります。
青あざの治療方法は?
青あざの治療には、レーザー治療が一般的に用いられます。
ルビーレーザーによる治療
青あざの色素に吸収されやすい特性を持ち、異常な色素細胞を破壊することであざを薄くします。個人差がありますが、数回の照射が必要になることが多いです。

青あざの治療中に注意することはありますか?
- 熱を加えるため、赤く炎症が起こったり、水ぶくれなど軽いやけどのような症状が出る可能性があります。
- 炎症後の色素沈着が起こり、一時的に色が濃くなる場合がありますが時間とともに元に戻ります。ただし日焼けをすると長期化します。
- 色素脱失、色素沈着、瘢痕形成などの合併症が起こる可能性があります。
- 副作用が落ち着かないまま次のレーザー治療をすると、炎症後色素沈着が悪化したり効果が出にくくなります。
- 施術後は軟膏治療や紫外線ケアを行います。医師の指示に従ってください。