Bruise
黒あざ

黒あざとは何ですか?
皮膚に生じる黒っぽい色素斑の総称で、小さいものは一般的に「ホクロ」として知られています。正式には母斑細胞母斑と呼ばれ、先天性のものと後天性のものがあります。通常は良性ですが、まれに悪性化することがあるため、大きさや形の変化には注意が必要です。

黒あざはナゼなるのか?
皮膚のメラノサイトが局所的に増殖することによって生じます。先天性のものは胎児期の発達過程で形成され、後天性のものは紫外線やホルモンバランスの影響を受けて発生します。

黒あざになりやすい人
遺伝的な要因によって生じることがあり、家族内で多く見られる場合もあります。また、紫外線を多く浴びることで後天的に発生する可能性も高くなります。
黒あざにはどのような種類がありますか?
黒あざは、発生時期や大きさ、形状によって分類されます。
色素性母斑
メラニン色素を作る色素細胞が変化した母斑細胞の良性腫瘍です。大きさ、形、色はさまざまで、有毛性のものもあります。小さいものはいわゆる「ホクロ」で、観察の対象です。5cm以上の大きさになっている場合は、施術を選択することが多くなります。
巨大色素性母斑
生まれつき存在することもあり、経過と共に変化します。成人時には直径20cm以上に成長するほど大きいものもあります。一般的なホクロや小さな黒あざとは異なり、広範囲にわたるため悪性黒色腫(メラノーマ)へ進行するリスクも高まりますので、なるべく早く施術を選択します。
立毛筋性母斑(平滑筋母斑)
2〜5cmの有毛性の淡褐色斑で、皮膚の組織奇形と考えられています。体毛・毛髪が一部濃いのに気づき、受診されることが多い症状です。
注意
悪性黒色腫(メラノーマ)
黒あざとは異なり皮膚のメラノサイト(色素細胞)が、がん化したもので、発生すると急速に進行することがあります。一部の色素性母斑や巨大色素性母斑がメラノーマへ変化するリスクがあるため、定期的な経過観察が重要です。
黒あざの治療方法は?
ルビーレーザーを照射
小さな黒あざに対して有効で、メラニン色素を破壊して薄くする効果があります。

切除手術
大きな黒あざや盛り上がったものは、外科的切除が選択されることがあります。

黒あざの治療中に注意することはありますか?
- 熱を加えるため、赤く炎症が起こったり、水ぶくれなど軽いやけどのような症状が出る可能性があります。
- 炎症後の色素沈着が起こり、一時的に色が濃くなる場合がありますが時間とともに元に戻ります。ただし日焼けをすると長期化します。
- 色素脱失、色素沈着、瘢痕形成などの合併症が起こる可能性があります。
- 副作用が落ち着かないまま次のレーザー治療をすると、炎症後色素沈着が悪化したり効果が出にくくなります。
- 施術後は軟膏治療や紫外線ケアを行います。医師の指示に従ってください。