bruise
こどものアザについて
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Kinds
赤ちゃん・こどものアザの種類
赤ちゃんやこどものアザは、主に赤アザ・青アザ・茶アザ・黒アザの4つの種類があります。
同じ色のアザでも出る部位によって病名や症状、治療方法が変わります。
赤アザ
赤アザは、血管の拡張・増殖などによってできるアザです。赤アザには、成長に伴い拡大する「単純血管腫」と一時的に拡大する「乳児血管腫」があり、単純血管腫のほとんどは自然に消えません。
青アザ
打撲などによる内出血が原因ではない青アザは、色素を生み出す細胞「メラノサイト」が皮膚の一部に集中することでできます。「蒙古斑」のように自然に消えるアザもありますが、残ってしまうことがほとんどです。
茶アザ
茶アザは、青アザと同様に「メラノサイト」が皮膚の一部に集中することでできるアザです。皮膚の表面付近にできるため茶色に見えます。茶アザが悪性化することはほとんどありませんが、自然に消えることもありません。
黒アザ
黒アザはメラノサイト(母斑細胞)が集合したアザです。自然に消えることはありません。
赤ちゃん・こどもの赤アザ
乳児血管腫-いちご状血管腫
いちご状血管腫は、生後1~2週間に出現するいちごのように赤くデコボコとしたアザが多いですが、赤くて平らなアザ、皮膚の下に隠れて膨らみだけ現れるアザもあります。生後5ヶ月頃までに急激に大きくなったり範囲が広がったりします。いちご状血管腫の75%は7歳頃までに消失しますが、治療せず放置すると皮膚のたるみや赤みが残る可能性があるため、大きくなる前の治療をお勧めしています。
- 治療の流れ
- いちご状血管腫が拡大する生後5ヶ月頃までは、1~2ヶ月に一度の頻度で色素レーザー(Vビーム)を照射します。その後は3ヶ月に一度の頻度で色素レーザーを照射します。目の周囲など機能に影響する部位、アザが大きい場合、数が多い場合などは飲み薬を併用します。
単純性血管腫-サーモンパッチ
サーモンパッチ(正中部母斑)は新生児の約30%に見られる赤アザで、主に顔(おでこ・眉間・まぶた・唇の上など)に出現します。お風呂などで血流が良くなると色が濃くなるのが特徴です。約50%は1歳頃までに自然に消えますが、消えない場合はレーザー治療により赤みを薄くすることができます。
- 治療の流れ
- 1歳以下のお子さんの場合、アザが薄くなるか経過観察を行います。
1歳を過ぎても赤アザが残る場合は、3ヶ月に一度のペースで色素レーザー(Vビーム)を照射し、赤みを薄くする治療を行います。
単純性血管腫-ウンナ母斑
ウンナ母斑は、うなじから後頭部にかけてできる赤アザで「かぶれ」のようにも見えますが、凹凸がなく平坦で、指で押すと一瞬色が薄くなることが特徴です。約50%は3歳頃までに薄くなりますが大人になっても残ることもあります。その場合はレーザー治療により赤みを薄くすることができます。
- 治療の流れ
- 赤アザが髪に隠れてしまい、日常生活の中で見えないようであれば「治療しない」ケースがほとんどです。うなじなど目に付く場所に赤アザが残る場合は、3ヶ月に一度の頻度でレーザー治療を行います。
単純性血管腫-ポートワイン母斑
ポートワイン母斑は全身にできる生まれつきの赤アザで、自然に消えることがなく成長とともに拡大していくのが特徴です。治療しないまま放置してしまうと赤アザの面積が拡大するだけではなく、隆起しデコボコになる可能性があります。
また四肢の片側だけに出た場合、長さや太さに左右差が生じる可能性があるので早期治療が必要です。
- 治療の流れ
- 3ヶ月に一度の頻度で色素レーザー(Vビーム)治療を行います。赤アザは体の成長とともに拡大していくので、できるだけ小さいうちから治療しておくことお勧めします。
毛細血管拡張症
毛細血管拡張症とは、皮膚から赤い血管の筋が透けて見えてしまう症状です。頬や鼻に出やすく、症状により「単純型・線状型」「樹枝状型」「クモ状型」「丘疹型」「紅斑型」の5種類に分類されます。
毛細血管が拡張した状態なので自然に消えることはありませんが、色素レーザー(Vビーム)を照射することで、毛細血管拡張症の改善に効果があります。
- 治療の流れ
- 3ヶ月に一度の頻度でレーザー治療を行います。また、紫外線や肌への強い刺激などは毛細血管拡張症を悪化させる可能性が高いので、治療中は注意しましょう。
赤ちゃん・こどもの青アザ
太田母斑
太田母斑は、額や頬、まぶたなど三叉神経領域に広がってできる青アザです。ほとんどの太田母斑は顔の片側のみに現れ、自然に消えることはありません。日本では1,000人に1人の割合で出現すると言われています。
- 治療の流れ
- シミやそばかす治療にも利用される「QプラスR」というQスイッチ付きルビーレーザーを使用し、集中したメラニン色素を治療していきます。アザの状態に応じて3~6ヶ月に一度レーザーを照射します。
伊藤母斑
伊藤母斑は肩周辺を中心に、鎖骨、腕などにできる青アザです。太田母斑と同様に片側のみに出現することが多く、自然に消えることはありません。アザの面積が広くなることもありますが、痛みや悪性化することはほぼありません。
- 治療の流れ
- 「QプラスR」というQスイッチ付きルビーレーザーを使用し、集中したメラニン色素を治療していきます。太田母斑と同様にアザの状態に応じて3~6ヶ月に一度レーザーを照射します。
異所性蒙古斑
異所性蒙古斑とは、通常お尻や腰に出るはずの蒙古斑が他の部位に出たものを指します。太田母斑などの青アザと違い、6歳頃までには自然に消えることがほとんどです。ただし、青アザの面積が大きかったり色が濃いと消えるのに時間がかかり、残り続けることがあります。
- 治療の流れ
- 「QプラスR」というQスイッチ付きルビーレーザーを使用し、3〜6ヶ月に一度レーザー治療を行います。アザの色や年齢によっては経過観察していくこともあります。
赤ちゃん・こどもの茶アザ
扁平母斑(カフェオレ斑)・ベッカー母斑
扁平母斑は全身にできる茶アザの一種で、カフェオレのような色から「カフェオレ斑」とも呼ばれています。肩にできた毛の生えている扁平母斑は「ベッカー母斑」と呼ばれています。扁平母斑は生まれつき、もしくは思春期に出現します。とても再発率が高く、部分的にレーザー照射をして効果を判定し、効果があれば全体に照射をします。
- 治療の流れ
- シミやそばかす治療にも利用される「QプラスR」というQスイッチ付きルビーレーザーを使用し、集中したメラニン色素を治療していきます。再発率がとても高いため、注意深い治療が必要になります。
外傷性色素沈着症
外傷後色素沈着症は怪我などの外傷後、傷の中に鉛筆や砂などが埋まった状態で皮膚ができ、青〜黒色が透けて見える状態です。一方、炎症後色素沈着症はニキビや怪我などの外傷後にメラニン色素が集中した状態であり、外傷性色素沈着症とは異なる病態です。
- 治療の流れ
- シミ、そばかす、外傷後色素沈着症に効果のある「QプラスR」というQスイッチ付きルビーレーザーを使用し、皮膚の下に残存した組織を破壊して色味を薄くします。状態にもよりますが、3~6ヶ月に一度の頻度でレーザー照射を行います。
表皮母斑
表皮母斑は凹凸のある茶アザで、表皮の過形成(外部刺激などで細胞が過剰に増殖すること)が原因です。表皮母斑には「限局型(疣状母斑)」「広範型(列序性母斑・線状母斑)」「炎症型」の3種類があり、大きさによっては手術をお勧めすることもあります。レーザーでアザ部分を削る方法(削皮術)もありますが、削皮術は保険適用外のため自費診療になります。
- 治療の流れ
- 診察で表皮母斑の部位や大きさを判断し、最適な治療方法を提案します。
赤ちゃん・こどもの黒アザ
色素細胞性母斑
色素細胞性母斑(母斑細胞性母斑)は母斑細胞(メラノサイト)が集合して黒く見えるアザです。「黒子(ほくろ)」「通常型」「巨大型」に分類されます。通常型の多くは生まれつき存在し、毛が生えていることがあります。巨大型も生まれつき存在し、四肢や体幹の広範囲に見られます。巨大型は悪性化する可能性があるため積極的な治療が勧められます。
- 治療の流れ
- 巨大型は将来的に癌になるリスクがあるため、積極的に治療をお勧めします。部位や大きさにより最適な治療方法を提案します。
Cause
赤ちゃん・こどものアザができる原因
一般的にアザができる原因は、血管の局所的な異常やメラノサイト、遺伝によるものなどが挙げられます。ただ、赤ちゃんやこどもに生まれつきアザができる原因について、実はよくわかっていません。日本の迷信では「妊娠中に火事を見るとアザができる」「妊娠中に転ぶとアザができる」など妊娠中の行動を責めるようなものもありますが、まったくのでたらめです。海外では、赤ちゃんやこどものアザを祝福と喜ぶ文化もあり、アザの原因について「○○が良くなかったのかもしれない」と自分を責める必要はありません。
Treatment
赤ちゃん・こどものアザ治療について
赤ちゃんやこどものアザには種類があり、まずは経過観察が必要なもの、早めのレーザー治療がお勧めなものと様々です。アザ治療が初めてだと「治療した方がいいのか」「副作用はないのか」「保険は使えるのか」など不安なことも多いと思います。当院では、オンライン診察も用いながらアザの種類や状態をチェックし、症状の説明とこども1人1人に最適な治療方法を提案します。
点状の青アザ・赤アザが突然でたら小児科へ
アザの中には、突然できるものがあります。自然に消えたりレーザー治療で治るものがほとんどですが、足や腕などに点状の青アザ・赤アザ(紫斑)が出た場合はアレルギー性紫斑病などの可能性があるため、早めにかかりつけの小児科を受診しましょう。
Worry
赤ちゃん・こどものアザを治療すべきかお悩みの方へ
「赤ちゃんやこどものアザはすべて治療しなければいけない」というわけではありません。
アザ治療をした方がいいのは、主に以下のようなケースです。
アザにより機能障害や
成長に影響が出ている
成長とともに
拡大・隆起するタイプのアザ
アザの範囲が大きい・顔など
露出する場所にあり目立つ
後々治療が必要になるようなアザや、ストレスの原因になりかねない目立つ部位のアザは、大人になってから治療するケースも珍しくありません。ただ、大人になってからの治療となると時間やお金が多くかかるので、患部の回復スピードも速く、少ない回数で高い効果を得られるこどもの内に、アザ治療をお勧めしています。
- 治療時の注意点
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・診断の上、適応があればレーザー施術をお受けいただけます。
・日焼けをしている肌にレーザー施術はできません。
・レーザー施術後2週間はプール、温泉、湯船などに入ることはできません。
・毛が生えている場合は剃毛してから受診してください。
当院で剃毛をする場合は別途2,200円頂戴致します。・1週間以内に風邪症状のあった方は受診をお控えください。
当院は新生児の方も受診しますため、ご理解ご協力をいただけますと幸いです。
- 当日の施術について
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・院内滞在時間は長時間になりますのでお時間に余裕を持ってご予約ください。
・授乳・食事は受診予定時間の2時間前までにお済ませください。
・レーザー施術後は授乳室での食事・授乳が可能です。(お湯の提供あり)
・授乳・食事は受診予定時間の2時間前までにお済ませください。
・2時間以内に授乳・食事を摂取した場合はレーザー治療ができません。
Faq
赤ちゃん・こどものアザの治療によくあるQA
治療に痛みはありませんか?
当院ではレーザー照射前に患部に麻酔を塗ったり冷却して皮膚に与えるダメージを最小限に抑えています。
成長してから治療すると効果は低くなりますか?
アザの状態に合わせレーザー出力を調整したりすることで、成長してからの治療でも十分な効果があります。ただし赤ちゃんと違い皮膚が厚くなるため治療回数が多くなることがあります。治療期間がまた数年に及ぶこともあり、年齢を重ねて治療をする場合「怖かった」など記憶に残りやすくなりますので早めに治療を始めることをお勧めしています。
アザの治療に保険は適用されますか?
当院で扱うような厚生労働省の規定をクリアしたレーザー機器によるアザ治療を受けた場合、保険が適用されます。ただし、アザの種類によって適用に回数制限があるので、まずは診察を受けてください。当院はオンライン診療も積極的に取り入れておりますので、分からないことがありましたらご連絡ください。
また、赤ちゃん・こどもの年齢によっては自治体の医療費助成制度を利用できるので、役場の公式HPなどでご確認ください。
治療にどの程度の時間がかかりますか?
小さいアザであれば、レーザーの照射時間は1分以内に終わります。アザの面積が大きい場合、10分以上かかることもあります。
治療間隔はどのくらいですか?
アザの種類にもよりますが、多くの場合3ヶ月に1回のペースでレーザー治療を行います。治療頻度や治療間隔について詳しく知りたい方は早めに診察をお受けください。当院はオンライン診療も取り入れておりますのでお気軽にご質問ください。
治療を行う際の注意点はありますか?
治療をご希望される際は以下2点にご注意ください。
・日焼けしている肌には治療ができません。
・施術後は2週間程度、温泉・プール・湯舟への入浴は出来ません。(シャワーは可能です)